- 開幕 はじめに
- 1イニング目「語源」を制するものは単語を制する
- 2イニング目「頭に付く言葉」(接頭辞)だけで意味は半分わかる
- 3イニング目「お尻に付く言葉」(接尾語)で品詞を見抜く
- 4イニング目「和製英語」を活用する
- 5イニング目 知っている単語から「連想」する
- 6イニング目「反義語」「類義語」はついでに覚えてしまう
- 7イニング目 単語を「分解」してみる
- 8イニング目 TOEICの「好み」を狙い撃つ
- 9イニング目 TOEIC常連言葉達
- After the Game(あとがき)
- おまけ
8イニング目 TOEICの「好み」を狙い撃つ
昔外国人の先生に「TOEICは友達じゃないんだ。意地悪なテストだから君たちを騙そうとしてくるよ。」と言われた事が印象に残っています。TOEICというテストは実は日本の社会人の英語力を測る為に考案された日本生まれのテストなのです。しかも受験生の半数以上が日本人なので、日本人を狙い撃ちした問題が多く出題されています。
なので、TOEICでは日本語の感覚で解こうとすると間違うように出来ていたり、日本人が聞き間違えそうな似た音の単語を出題して来ます。つまり「日本人の弱点=TOEIC大好き問題」なのです。ということは僕たち日本人の弱点単語を整理して、なぜそこを間違えるのかを理解しておけば、弱点を攻められた時に対応できますよね。ここでは、そういった誘い玉(間違いを誘う単語)を集めてみました。
ちなみに、清原君も内角が弱点だったので、現役時代は厳しく内角を狙われてデッドボールを沢山受けていました。。どの世界でも弱点を突くというのはセオリーなのですね。
●英語の感覚で考えないと分からないからTOEICが好きな表現
日本語では「トイレ貸して下さい。」と言いますが、英語でPlease lend me your toilet.と言うと、「ええ?!持って行くの?いつ返してくれるの?」と驚かれてしまいます。英語ではCan I use your wash room?などと言ったりします。このように日本語の感覚のまま英語を読むと分かり辛いものがあるので、そのあたりも知っておきましょう。
Quite a few「a few」は「2,3の」と教科書で習ったので、quite a fewで「大変少ない」と言いたいところですが、実際は「沢山」という意味です。Quite a few people(沢山の人々)という感じで使います。
Reference(紹介人)欧米では次の就職先に前の就職先の上司からの推薦状を提出する習慣があります。Refer to(~を参考にする)という表現があるのでついでに覚えましょう!パート3、4の問題文に必ず書いてます。
reference letter(照会の手紙→推薦状)これを書いてもらえるように、真面目にお仕事しないといけませんね。
Bite(食べ物の一口)犬が噛みつく(bite)と同じ言葉です。ちなみにアップル社のロゴはリンゴが一口欠けてますね。これはbiteとbyte(情報量の最小単位)を掛けているんですね。ダジャレだったのですね(^^;)
Sip(飲み物の一口) sip(スィップ)とship(シップ)と発音が違うのでパート2で惑わされないようにご注意!
Token(代用硬貨) バスや電車で乗車券と同じ使い方で硬貨(スロットマシーンのメダルのようなもの)を使用します。そのメダルをtokenと呼びます。また「印(しるし)」という意味があり、as a small token of my appreciation(ほんのお礼の気持ち)という使い方もします。
Brainstorming(ブレーンストーミング) brain(頭)storm(嵐→ぐるぐる回る)ing(こと)→頭フル回転で意見を出し合う問題解決法。日本語には一言で言える言葉はないですね。
「~の類」の言葉 ryには「~の類」という意味が含まれています。この「~の類」系の名詞は「漠然としたモノの集まり」であり「具体的なモノ」ではないのでa(1つの)も付かないし、複数形にもならないことを頭に置いておきましょう。いわゆる集合名詞というものです。
baggage (荷物の類:英語) a bagは「一つの具体的な手提げ」を指しているが、baggageは「荷物の類」という総称で表現しています。
Luggage (荷物の類:米語)アメリカ人はイギリスとは違う独自の言葉を作りたがる傾向にあるので、こういった言葉を日々作り出しています。あ~、覚えるのが大変だからやめて欲しいですねぇ~(>_<)
stationery(文具の類)
jewelry (宝石の類)jewelは「宝石」の意味で具体的なモノです。。
Pottery(陶器の類)potは「壺」の意味で具体的なモノです。
Furniture(家具の類) これも「類」系の単語ですがryでは終わっていません。
Equipment(設備の類)←equip(~に装備する)ment(こと)。Facilities(設備)は数えられます。
ボディが一緒で似てるからTOEICが大好きな単語(これらはパート5の選択肢によく登場します。)
接頭辞・接尾辞をヒントに意味の違いを整理しておきましょう!
describe de(下へ)書く(scribe)→描写する
Subscribe sub(下に)書く(scribe)→契約書の下に名前を書く→定期購読をする。
Prescribe pre(前もって)書く(scribe)→処方する
Description(描写)
Subscription(購読料)
Prescription(処方箋)
Resume(再開する:リジューム) resume the meeting(会議を再開する)と使う
résumé(履歴書:レズメイ)submit a résumé(履歴書を提出する)と使う
Occur(物事が生じる) The accident occurred.(その事故が起こった。)
incur(損害をこうむる)He incurred the debt.(彼はその負債を負った。)
Contract(契約) con(共に)tract(引きつける)。
Extract(抽出する) ex(外に)tract(引き出す)。エキス(抽出物)はこれが語源です。
attract(魅了する) at(~の方へ)tract(引き寄せる)。Attractive(魅力的)attraction(呼び物)もついでに覚えましょう。
Contribute(に貢献する) con(共に)tribute(与える)。
Distribute(配分する) dis(別々に)tribute(与える)。
Attribute(帰する) I attribute her success to your support.(彼女の成功はあなたの援助のおかげだ。)と使います。
Decline(~を断る) de(わきへ)cline(曲げる)
Incline(~したい気持ちにさせる) in(~へ)cline(曲げる)
Recline(~を後ろに傾ける) re(後ろへ)cline(曲げる)
Beside(~のそばに) by(そばに)side(側の)
Besides(~に加えて)と(~を除いて)という相反する意味を持つので厄介!文脈で判断しましょう。パート6によくでます。
Perspective(観点) per(通して)spect(見る)tive(こと)。
Prospective(見込みのある状態) pro(前を)spect(見る)ive(傾向がある)
Spectは「見る」という意味があり、spectacular(目を見張るような)spectacle(見世物)も「見る」という意味が含まれてますね。ついでに覚えましょう!
reserve (保護区) re(後ろへ)serve(保つ)→reserve(保存する) reservation(予約)も覚えましょう!
Preserve(保存する) pre(前もって)reserve(保存する) preservativeは「保存料」のこと
Observe(ルールを守る) ob(~に)serve(注意を向ける)→observe(見守る)→ルールを守る
institute (学術機関)
substitute(代替物)
以下3つはパート5搬出です!
respectable(立派な) respect(尊敬)able(できる)→respectable(尊敬に値する)→立派な 尊敬に値する人は立派ですよね。
respectful(丁寧な) respect(敬意)がful(沢山)→respectful(礼儀正しい)→ていねいな 敬意を表すとていねいになりますよね。
respective(各々) respect(敬意)を持って個々に注目すれば、「おのおの」が見えて来ますね。
2つ目、3つ目の意味をTOEICが良く使う単語
皆さん既に知っている単語ですが、1番目によく知られている意味でない使い方でよく登場する言葉達です。
Project(~を表現する) pro(前へ)ject(投げる) projector(投影機)OHP(overhead projector)
Quarter(四半期) 一年の4分の1という事で四半期 (3か月)の事を言います。
Address (~に演説する) address an audience(徴収に演説する)
gear (用具一式) 「歯車」という意味では無いのでご注意! rain gearは「雨具」
Suggest(示唆する) 「提案する」という意味では無いのでご注意!パート7の質問文でよく出ます。
Work(作品) worksと複数になっていれば、作品という意味です。Pictures(絵画)の言い換えでart works(芸術作品)という形で出ます。
Issue(出版物) second issue(第2刷)などで使う。Edition(版)と似ている。「問題」といういう意味ではないのでご注意!
Copy(冊) 本などの印刷物をten copies(10冊)と数えます。
Place(~を発注する) place an order(注文する)というフレーズはパート2で出ます。
Since(~なので) because と似た意味。 「~以来」という意味では無いのでご注意!
Party(人称) part(部分)のy(集合)→party(一団) second party(2人称) third party(3人称)
Desert(~を捨てる) de(しない)sert(結合)。 Deserted land(見捨てられた土地→不毛の地)ちなみにdessertは「デザート」、sを一個捨てるとdesert(を見捨てる)と覚えましょう!
Platform(演壇) 駅のプラットフォームでは無いと思ったら、こちらの意味を思い出しましょう!パート7で出ます。
Deliver(演説する) deliver a lecture(講義を伝える→講演をする)という使い方です。
direct(~を内線でつなぐ) direct your call to(あなたのお電話を~につなぐ)と使う。Put me thorough to(私を~に繋いで下さい。)という表現も覚えておきましょう。パート3で出ます。
Project(を見積もる) pro(前に)ject(投げる)。 Projectionで「見積」という意味もあるので覚えましょう。ちなみにin(中に)ject(投げる)tion(こと)でinjection(注射)という意味です。
Play(演劇) drama(劇)と似た意味で使います。
However(どんなに~でも) no matter how~(どんなに~でも)の意味でパート5で出ます。
Present(~を提示する) present your coupon(クーポンをご提示下さい。)の用法で出ます。
Run(~を経営する) I’m running my own business.(私は自分の店を経営している。)と使う。
Practice(開業している) 医者・弁護士が開業。He practices as a physician.(外科医として開業している。)
Tour(会社案内) 新入社員研修で会社の建物内を案内する時にI’ll you a tour.(見せて回ります)と言っているのを聞いて、間違って話手は「ツアーガイド」だと思わないように!正解は「人事部社員」でした。というパート4常連のひっかけ単語です。
簡単に言えるのにわざと難しく変えてTOEICが使う言葉
簡単な言葉はTOEICにおいては、難しい方の言葉を使って来ます。例えば「難しい問い」を「困難な問題」と言い換えて来るわけです。
Remain(維持する) keepと同じ意味ですが、やや硬く言う時に使います。Keep quiet=remain silent
Purchase(~を購入する) buy(買う)を難しく言う為にpurchaseを使います。パート5で出ます。
Obtain(~を入手する)ob(そばに)tain(保つ)。Get(~を手に入れる)を難しく言う時に使います。リーディングで出ます。
Upcoming(来たる)up(現れる)come(来る)ing(進行中)。Nextを難しく言う時に使います。
Forthcoming(来たる) forth(前へ)come(来る)ing(進行中)。も同じ使い方をします。パート4で出ます。
Present(現在の) at present(現在は)という使い方をします。 Now を難しく言っています。
current (現在の) current job(現在の仕事)という使い方をします。
state-of-the-art (最新技術の) パート5で良く見るフレーズです。
Latest(最も遅い→最新の)latest model(最新モデル)という使い方をします。
Firm(会社) Firm(硬い)→契約で硬くつながった→「会社」 companyと比べて「小さな商店」というイメージ。
Agenda(議題達) topics(議題達)を難しく書き換えてパート7で出ます。
Voucher(引換券) coupon(引換券、割引券)の言い換えでパート7の広告問題で出ます。Token(トークン)もこの意味で登場する事があります。
boarding pass(搭乗券) 元は「board(甲板)に乗る券→乗船券」ですが、flight ticket、bus ticketを含めてこう呼びます。パート4で出ます。
Compensation(報酬) 出演者の労働に対しての「補償」という意味でcompensation(報酬)となりました。日本語でいうギャラ(guarantee:保証)は和製英語ですね。Salary(給料)、wage(賃金)の言い換えで出ます。パート7
Objective(目的) purpose(目的)を難しく言う為にパート7で出て来ます。5文型のSVOCのOはこのobjective(目的語)の略です。
同音意義語
同じ発音なのに、意味が違う言葉もTOEICは大好きです。これで混乱させて来る訳ですね。
Ring(ベルが鳴る) wring(~を絞る)パート1で出ます。
Complimentary(無料の) complementary(補足的な)どちらも「コンプリメンタリー」という発音です。
A free breakfast を難しく言ってA complimentary breakfastという言い方をパート7のホテルの広告やホームページ問題で出ます。
Accept(~を受け入れる) except(~を除外する) どちらも「アクセプト」と「エクセプト」の間の発音をするのでネイティブでも文脈からでないと区別が付きません。
Acceptance(受け入れ)exception(例外)もついでに覚えましょう!
Curb(カーヴ、縁石) curve(カーブ、曲がり角)bとvの発音の違いですね。Curbはパート1で「道路の写真」の説明で出ます。The bikes are parked to the curb.(自転車達は縁石に向かって停められている。)といった使い方です。
TOEICで発音がトリッキーなもの
スペルは分かっていても、いざリスニングで聞いてみると想像していた発音と違って気付かない場合があるので気を付けましょう。
Cupboard(pは発音せず「カボード」と聞こえます。) cupをしまっているboard(棚)なので「戸棚」
Comb(bは発音せず「コーム」と聞こえます。) comb(櫛ですく)から派生して「不純物を取り除く」→「海岸のゴミ拾い」という意味で出たりします。
Schedule(スケジュール:米語) イギリス英語だと「シェジュール」と聞こえるのでご注意!パート2でイギリス発音が出ます。
Here(ヒアー:米語) イギリス英語だと「ヘー」と聞こえるのでご注意!リスニング問題で出ます。